先日、NICDヒューマニティケア4期生の開講式が行われました。
これまでに17名の看護・介護職員が修了しているこの研修プログラムですが、今回の4期生には桜十字福岡病院と桜十字大手門病院から8名が参加し、NICD技術の習得を目指して約半年間の研修に取り組みます。
【NICD(生活行動回復看護)とは?】
NICDは、主に意識障害や寝たきり(廃用症候群)の患者さまが、移乗・移動・食事・排泄といった日常生活動作を「可能な限り自分でできるように」支援することを目的とした看護ケアです。このケアは、身体調整看護技術・身体開放看護技術・生活行動再獲得技術の3つの要素から成り立っており、患者さまの回復と自立を支援するアプローチを行います。
このNICD技術を学ぶ研修は、桜十字グループでは「ヒューマニティケアエキスパート研修」と呼んでいます。
詳しくはホームページをご覧ください。
開講式では、4期生からの決意発表がありました。その一部をご紹介します。
私は昨年、3期生がNICDを実践する場面に立ち会い、その効果を肌で感じました。特に心に残っているのは、重度の意識障害がある人工呼吸器管理中の患者さまが覚醒し、徐々に意思表示ができるようになった瞬間です。ご家族と同僚が共に喜び合う姿を目の当たりにしたとき、NICDの持つ力、そして看護の可能性を深く感じました。
これまで私は、寝たきりの患者さまに対し、「もうどうにもならない」と感じてしまうことがありました。しかし、NICDのアプローチを目の当たりにして、その考え方が間違っていたことに気づかされました。患者さまには限界があるわけではなく、その可能性を引き出すことができるのだと実感しました。
私たち後方支援病院としての使命は、単に療養を続けるだけでなく、患者さまが持つ力を引き出し、その可能性を広げることだと強く感じています。「できる」を引き出すことが、私たちの役割だと思います。これからもこの考えを大切にしながら取り組んでいきたいと思います。
研修生同士、切磋琢磨し、技術の向上だけでなく、仲間としての絆を深めながら、患者さまにとって最良のケアを提供できるよう努力していきます。技術の習得とともに、自身のスキルアップを目指し、成長し続けます。
研修終了後には、学んだ技術と知識を患者さまのケアに活かし、さらに深い信頼を築いていきたいと考えています。
桜十字大手門病院 看護師


現在、桜十字大手門病院では、一緒に働く看護師・介護士を募集しています。最近では、「NICDヒューマニティケアに挑戦してみたい!」という思いを持って入職される方が増えています。少しでも興味をお持ちの方は、ぜひご応募ください。